こんにちは!いよいよエジプト編に入っていきます!先日黄金のファラオとピラミッド展に行き、リアルにツタンカーメンのマスクを見てきて超興奮したおまめ( @omame_creator )です!!
今回はオリエントの中でも特に神秘的な文明といわれるエジプト文明について箇条書きでまとめていきます。
これを読めば何故神秘的と言われているのか。他の国との違いが見えてくると思います!
古代エジプト文明の成り立ち
古代エジプトでは、年に一回決まった時期にナイル川が増水します。それにより河土が運ばれ農耕や灌漑ができるようになるので、エジプト人にとってナイル川は恵の川でした。そんな中、ナイル川の増水時期を、天文観測によって正確に予言する者が現れます。次第にこの者は神と崇められ、ファラオ(王)となったのです。なので権力より神秘性を持っているところが、他の国との違いだと思います。また、地理的に孤立してて平和だったこともあり、約3000年も 独自の文化が続きました。
出現時期 | 紀元前3000年前〜紀元前30年位 |
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出現場所 | ナイル川流域(現エジプト) |
リーダー | ファラオ(預言者) : ノモス(村)を全て統一した。 |
人種 | エジプト人 |
特徴 | 霊魂不滅の思想・ミイラの作成・十進法・太陽暦・測地術・死者の書の作成。 |
文字 | 神聖文字(ヒエログラフ) パピルス紙に書く。 |
宗教 | 多神教(主に太陽神ラーを信仰) |
特筆すべきは霊魂不滅の思想です。同時期に起こったメソポタミア文明とは対照的で、死後は幸せになれると考えられていました。この思想から、王の墓(ピラミット)を立派に建てたり、死者をミイラにしたり、冥福を祈り死者と共に死者の書を埋葬するなど、独自の文化が形成されていきました。神秘的な王の力を信じた結果かもしれません。
ちなみにミイラの防腐剤にはシナモンが使われていました。これが世界で初めてスパイスが使用された事例です。また、シナモンは世界最古のスパイスなので、全てのスパイスのルーツと言ってもいいでしょう。
この世からあの世へと死者が無事に通過するための旅の護符としてセネトゲームが副葬されていたりもします。セネトは通過という意味です。このゲーム、世界最古のボードゲームなんです。どの時代でもサイコロを振って一喜一憂するのは変わらないですね。作ってみようと思ったら売っててびっくりです。なかなか高いですが・・・
さらに詳しく知る為、古王国・中王国・新王国の3つの時期に分けてまとめます。
古王国
首都はメンフィスで、エジプト上部にある下エジプトで栄えた王国です。
ピラミッドやスフィンクスなど巨大建造物は、エジプト上一番古い王国で、5000年も前に誕生していました。
出現時期 | 紀元前3000年前〜紀元前2180年位 |
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都市 | メンフィス(下エジプト) |
リーダー | クフ王 |
特徴 | 三大ピラミッドの建造・スフィンクスの建造 |
<左>ギザの三大ピラミッド <右>大スフィンクス
ちなみに下エジプトとは、ナイル川の下流を指します。ナイル川はエチオピア側が上流→地中海(下流)に流れているので注意です。
中王国
中王国は首都が上エジプトのテーベに変わりました。ただ弱かったらしく、遊牧民に侵入され崩壊しかけます。メソポタミアに引き続き遊牧民強し。
出現時期 | 紀元前2040年〜紀元前1660年位 |
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都市 | テーベ(上エジプト) |
特徴 | 遊牧民のヒクソスに侵入され混乱する。 |
新王国
新王国では、一度エジプトの中心部、アマルナに首都を変えますがまたすぐテーベに首都を戻すことになります。これまでの多神教体制から一神教に変えたいと思ったアメンホテプ4世が、アマルナに首都を変え、アトン神のみの一神教の体制を作りました。
多神教であれば、王であるファラオも神の1人となります。しかし一神教であれば、神が1人しかおらず、ファラオは神に仕える人間という立場になります。
これまでは神々しくあらなければならないという概念でファラオ像は描かれていたので、きらびやかな装飾や半獣の姿で描かれていましたが、神ではなくなったので、いかに写実的にファラオを描くかが問われる時代となり、写実的なアマルナ美術が生まれることになります。
出現時期 | 紀元前1570年〜紀元前1070年位 |
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都市 | テーベ(上エジプト)→アマルナ→テーベ |
リーダー | アメンホテプ4世→ツタンカーメン王 など。 |
特徴 | アメンホテプにより、一瞬アトン神のみの一神教となる。 / ヒッタイトと戦い、世界最古の国際条約「カデシュ条約」を結ぶ |
作品 | アマルナ美術・ツタンカーメンの黄金のマスク・神殿・神殿やオベリスクなどの建設。 |
これまでのエジプト美術(死者の書)
静の美を重んじ、正面を向いた胴体に、横向きの顔と両足という固定したスタイルで書かれていました。
アマルナ美術。
ネフェルティティの胸像
©Philip Pikart/Neues Museum, Berlin.
こちらがアマルナ美術。かなり写実的になりました。
アトン教の改革はうまくいかず、その後ツタンカーメン王によって再びテーベに都を戻され、多神教に戻ります。ツタンカーメンのマスクがまた、きらびやかな神々しい概念で描かれていることからも、多神教に戻ったことがわかります。
その後、紀元前670年、アッシリアによって、メソポタミア、エジプト、シリア・パレスチナなど、オリエントの文明が統一されるまで、新王国は続きます。
まとめ
巨大なピラミッドが、文明がほぼ無かった古王国時代に作られたということに驚きを隠せません。5000年前に作られ、未だ全ての謎が解明されていないことにもとてもロマンを感じてしまいます・・・。来世思想が強く、独自の建造物やアートなどが出来上がったことを見ても、思想とアートは直結していることが伺えます。宗教が変われば神の理想の姿も変わる。全ての歴史に共通しそうですね。
最後までお読みいただき有難うございました。
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